スティーブ・カウフマンの英語上達5つの秘訣:60年の経験から学ぶ
スティーブ・カウフマン氏は20以上の言語を話します。60年以上も言語を学んできた彼が最近、「最初から知っておきたかった5つのこと」を語った動画を公開しました。その内容は、学校で教わる「常識」とは真逆のものでした。
私がこの動画を見て驚いたのは、アドバイスの内容だけではありません。それが、藤枝市の私の教室で実際に目にしている光景と驚くほど一致していたのです。本当に上達する生徒さんは、文法表を暗記し続ける人ではありません。カウフマン氏が語る原則を、本人も気づかないうちに実践している人たちなのです。
以下、彼の5つのポイントを、日本での私自身の経験を交えながら解説していきます。上達に必要なのは「もっと頑張る」ことではなく、ほぼ正反対のアプローチだということがわかるはずです。
1. 「英語は難しい」という思い込みを捨てる
英語上達の一番の壁は、単語力でも発音でもありません。不安や恐怖心です。
日本の学校教育は、無意識のうちに壁を作ってきました。テスト、赤ペン、厳しい文法ルール、「間違えたらどうしよう」という恐怖。こうした環境が自信を奪い、「英語は自分には無理だ」と信じ込ませてしまいます。そして、そう信じた瞬間、脳は学習をシャットダウンしてしまうのです。
英語の音やリズムは、十分な量に触れれば自然と馴染んでいきます。無理に覚えようとする必要はありません。焦らず、自分のペースで進めばいい。「自分にもできる」と信じることが、学習スピードを大きく左右します。
2. 繰り返しの力を信じる
多くの教材は、トピックからトピックへと急ぎすぎています。今日は空港、明日は病院、明後日はレストラン。一見効率的に見えますが、実は脳の学び方に合っていません。
脳にしっかり定着させるには、特に初期段階で大量の繰り返しが必要です:
- 一度聞いて終わりにしない。カウフマン氏は、同じ短い音声を何十回も繰り返し聴くことを勧めています
- 読みながら聴く。テキストを目で追いながら音声を聴く
- 後から戻る。一つのユニットが終わったら、1週間後にまた戻る
暗記しようとする必要はありません。パターンに何度も触れることで、正しい英語が「自然に聞こえる」ようになる。これが深い定着の土台です。
3. 文法ルールへのこだわりを手放す
これは私の生徒さんにとって一番受け入れにくいアドバイスかもしれませんが、おそらく最も重要です。文法表を暗記することにこだわらないでください。
学校では、動詞の活用表を何時間も暗記し、前置詞の使い分けを心配してきたはずです。ルールを暗唱できるかもしれません。でも、ルールを「知っている」ことと、会話で「使える」ことは全く別の話です。目の前に人がいて、答えを待っている状況では、文法表を思い出している余裕はありません。
暗記よりも、触れる量が大切です。本物の英語をたくさん聴いて読んでいれば、文法は自然と「正しく聞こえる」ようになります。なぜ間違っているか説明できなくても、「何か変だ」と感じられるようになる。実は流暢な話者が使っているのは、この直感的な感覚なのです。
文法ポイントを復習して翌日忘れても、気にしないでください。本物の英語に触れ続けましょう。パターンは、意識的な学習ではなく、繰り返しの中で身についていきます。学校英語がうまくいかない理由は、言語を「暗記する科目」として扱い、「身につけるスキル」として扱っていないからなのです。
4. 「生徒」ではなく「探検家」になる
初級を卒業したら、自分の学習に責任を持つ必要があります。教科書だけに頼っていては、本当には上達しません。
本気で伸ばしたいなら、自分が本当に興味を持てる内容を見つけてください。つまらない教科書の会話文を読むのではなく、自分が好きなトピックのYouTube動画を探す。興味のある分野のポッドキャストを聴く。趣味や仕事、ニュースに関する記事や本を読む。
内容自体に興味があると、「勉強している」という意識が消えます。これが本当に英語が身につく瞬間です。脳は英語を「テストされる科目」ではなく、「面白い情報にアクセスするための道具」として使い始めます。どんな学習テクニックよりも、続けられる仕組みを作ることが大切です。
5. 「タンク(犬)」のようになる
スピーキングはいつ始めるべきか?準備ができたと感じた時です。そのタイミングは人それぞれです。
インプットがアウトプットを生み出します。十分に聴いていれば、話す力は自然と向上していきます。初日から無理に話す必要はありません。でも、話す準備ができたと感じたら、マインドセットを完全に切り替える必要があります。
カウフマン氏は、愛犬タンクの話をしています。タンクはリスを追いかけて茨の茂みに突っ込んでいきました。傷だらけ、血だらけになっても気にしない。ただリスを捕まえたいだけ。何も彼を止められませんでした。
タンクのようになりましょう。
間違いを恐れない。訂正を気にしすぎない。恥ずかしく見えることを怖がらない。ただ、伝える。メッセージを届ける。傷やつまずきはプロセスの一部であり、失敗の証拠ではありません。流暢な話者は全員この段階を通過しています。乗り越えた人たちは、茨があっても追い続けた人たちです。
あなたの学習に活かすなら
すべての生徒さんへのメッセージはシンプルです:リラックスしてください。
上達への道は、ストレスやテスト不安、完璧な文法の追求である必要はありません。繰り返し聴くこと、本当に興味のある内容に触れること、恐れずに話す自信を持つこと。これは単なる理想論ではなく、脳内で英語が実際に身につく仕組みなのです。
スターフィッシュ英会話では、この「インプット重視」のアプローチを大切にしています。テスト勉強のように英語を学ぶのではなく、将来話せるようになるための学び方を一緒に始めませんか。
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