新しい単語帳を買って、一生懸命覚える。テストでは満点が取れる。 でも、2週間後に英会話の中でその単語を使おうとすると……出てこない。

「あんなに頑張ったのに」 「自分はやっぱり記憶力が悪いんだ」 「語学の才能がないのかもしれない」

そう落ち込んでしまったことはありませんか?

でも、安心してください。それはあなたの能力不足ではありません。あなたの脳が「正常に機能している」証拠なのです。

脳は「忘れる」ようにできている

19世紀の心理学者、ヘルマン・エビングハウスは、人間の記憶に関するある残酷な事実を発見しました。有名な「忘却曲線(ぼうきゃくきょくせん)」です。

人は何かを学んでも、20分後にはその42%を忘れ、1日後にはなんと74%を忘れてしまうというのです。

これは、脳が生きていくための防衛本能です。すれ違った人の顔や、今日のランチのレシートの金額など、すべての情報を記憶していたら、脳はパンクしてしまいます。だから脳は、「今すぐ生存に必要ない情報」をどんどんゴミ箱に捨てていくのです。

残念ながら、今のあなたの脳にとって「英語の単語」は「生存に必要ない情報」と判断されてしまっているのです。

脳をダマして記憶する技術(SRS)

では、どうすれば脳に「この単語は捨てちゃダメだ!大事なんだ!」と認識させることができるのでしょうか?

唯一の方法は、「忘れかけた頃に、もう一度見る」ことです。これを「間隔反復(Spaced Repetition System = SRS)」と呼びます。

植物の水やりを想像してみてください。 毎日大量に水をあげても根腐れします。逆に、月に一回しかあげなければ枯れてしまいます。 「土が乾きかけたタイミング」で水をあげ続けることで、植物は深く根を張ります。

記憶も同じです。 「あ、なんだっけこの単語…」と思い出そうとして、思い出した瞬間に、記憶は脳の奥深く(長期記憶)に定着します。

週1回のレッスンの落とし穴

多くの英会話スクールや独学では、このタイミングが無視されがちです。 第1週に「旅行の英語」をやり、第2週に「レストランの英語」をやる。第1週の内容は復習しないまま進んでいく。 これでは、新しい水を入れるそばから、古い水がこぼれていくだけです。

忘れないための「仕組み」を作る

スターフィッシュ英会話の新コース「1日国内留学・集中コース」では、ただ10時間おしゃべりをするだけではありません。

スケジュールの合間に「定着タイム(Deep Consolidation)」という特別な時間を設けています。 ここで、午前中にあなたが間違えた単語や言えなかった表現をピックアップし、この「間隔反復(SRS)」の理論に基づいたあなただけの復習カードを作成します。

「頑張って覚える」のではなく、「忘れない仕組み」を一緒に作る。 それが、最短で英語力を伸ばすカギです。

もう、「忘れるための勉強」はやめませんか?